苔の植えつけ ③移植法
苔の植えつけ方法として、マット状の苔を土壌に貼り付ける「はりゴケ法」や苔をバラバラにしたり粉砕したりして蒔く「まきゴケ法」がありますが、もう一つ「移植法」と呼ばれる植えつけ方法があります。
「移植」とつくように、一般的な植物を株分けして移植するのと同じイメージで、単体もしくは複数の株を根(苔の場合仮根)ごと土壌に植え付ける方法です。
この「移植法」は、スギゴケ・タチゴケ・コスギゴケなどのスギゴケ科やコウヤノマンネングサ(マンネンゴケ)、オオカサゴケなど仮根・地下茎が発達し、直立して生えるタイプの苔に適しています。
「移植法」の手順
株単体、もしくは複数の株が地下茎などでつながった状態のものを、ピンセットなどで土壌に植えつけます。
屋外、例えば庭などに移植法で植えつける際は乾燥しやすいので、ある程度の本数の束(コロニー)になっている状態で移植することが望ましいです。とはいえ、移植法は植え付けの手間と時間がかかるので、広範囲に植え付けるのには不向きな手法ですので、どちらかというとテラリウムをつくったり、屋内で容器内で少量から増やしたりする時に移植法を行うのが一般的でしょう。
スギゴケの移植法
100均で買った、小さなガラス瓶にスギゴケを移植法で植えつける例を紹介します。屋内で管理する場合のやり方です。
①移植する苔の株を用意する
下の写真のスギゴケは、私の自宅の庭から採取したものです。仮根に土がついた状態のままでもかまいません。
②ピンセットで土壌に穴を空け、株を差し込む
仮根が傷つかないように、まず植えつける土は湿らせたうえでピンセットなどを使って穴を掘っておきます。穴の深さは仮根の長さより深く掘るようにしましょう。
その穴にスギゴケをスルっと挿し込みます。もちろん垂直に差し込むようにします。挿し込んだらピンセットで仮根の周りの土を埋め戻します。

屋外で移植する場合は、移植後たっぷり水をあげて土壌となじませるようにしましょう。
コウヤノマンネングサの移植
別記事で、コウヤノマンネングサを移植法で増やすやり方を紹介しています。合わせて参考にしてみてください。
→「コウヤノマンネングサの増やし方《室内管理》」
◎その他の、苔の植えつけ方に関する記事
●苔の植えつけ ①貼りゴケ法(はりゴケ法)
●苔の植えつけ ②蒔きゴケ法(まきゴケ法)
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