【DIY 図解】和風の庭に合う水循環型の蹲(つくばい)を自作する《作り方・後編》
太陽の力を借りて水が自動で循環する、ソーラーポンプを利用した自作の蹲の作り方、後編です。前の記事をお読みでない方はぜひ前の記事も読んでくださいね!
⇒【DIY 図解】和風の庭に合う水循環型の蹲(つくばい)を自作する《準備編》
⇒【DIY 図解】和風の庭に合う水循環型の蹲(つくばい)を自作する《作り方・前編》
水循環式蹲(つくばい)の作り方《後編》
※画像はすべてクリックで拡大します。
ステップ4 :ソーラーパネルを設置する
ソーラーパネルはできるだけ長く直射日光があたる場所に設置します。私の場合、自宅の南側が田んぼで開けているので、南側の境界のところに設置しました。ほぼ一日中日光があたります。
ソーラーパネルのセット商品の中には、ソーラーパネルの架台も付属しているものがあり、市販の鉄パイプに取り付けられるようになっているので高さが欲しい時は架台付きの商品を選ぶと良いかもしれません。私が設置したソーラーパネルも架台+鉄パイプで高さを稼いでいます。
ソーラーパネルが設置できても、ソーラーパネルからの配線と水中ポンプからの配線はまだ接続しないようにしましょう。水位センサーがついていないポンプだと、連結した瞬間に作動してしまい、空作動をしてしまします。ポンプからの線と、ソーラーからの線が連結できるだけの長さが足りているかだけ確認しましょう。
ポンプとソーラーパネルのセットで売られている商品は、素人でも接続が簡単にできるようになっているので、配線の知識なども全くいりません。延長コードをつなぐような感覚で連結するだけです。
連結できる確認がとれたら、水中ポンプを洗濯ネットに入れて、雨水升の底に置きます。洗濯ネットは、万が一雨水升に枯れ葉やごみが侵入した時に、水中ポンプのフィルターに直接吸い込まれないようにするためのものです。
完成まであと一息です!
ステップ5 :雨水升の蓋をしめ、カッティングボードを敷き、水鉢などを置く
ステップ4の後、蓋を占めて手水鉢(ちょうずばち)を置くだけで完成と言えば完成です。私も最初はそれで後は水を雨水升に入れてポンプから循環するのを確認し「終わった!」と思っていました。しかし、1日もたたない内に雨水升の中の水がなくなり、筧から水が出てこなくなりました。原因は水はねもありますが、雨水升の蓋を伝って水が外側に逃げてしまう(表面張力?)ようでした。そこで、石の蹲を伝ってきた水が効率よく雨水升へ落ちるように、蓋と蹲の間に細工をしたカッティングボード(雨水まな板シート)を挟むことにしました。
カッティングボードにカッターなどで雨水升の蓋の格子に合うよう「コの字型」に切り込みを入れ、切り込みを入れた部分を格子の穴に湾曲するように差し込みます。こうすることで、カッティングボードの表面に流れてきた水は、差し込んだ部分を伝って雨水升の中に落ちます。
▼カッティングボードに施す細工の図はこちら(これで伝わりますように…)
カッティングボードを手水鉢(ちょうずばち)の下に敷いたら、全体がややおわん状になるよう、カッティングボードの端の下に小石などをはさんで持ち上げます(下図)。これで、受けた水は真ん中へ集まろうとします。
完成 :雨水升に水を入れて、ソーラーとポンプの線を連結し運転開始!
いよいよ運転開始です。雨水升に水を入れ、先ほど「ステップ4」で一旦保留にしておいたソーラーとポンプの配線を連結しましょう。その時太陽がソーラーパネルに当たっていればポンプが作動し、水がホースを伝って筧に上っていくはずです。そして…
「じょぼじょぼじょぼー!!」って勢いよく飛び出して、手水鉢を飛び越える勢いで水が放出されるのがオチです(笑)。
実は、気持ちのよい「チョロチョロ」の水量になるようにするためには、ポンプの水量を調整しながら探り当てなければなりません。この調整が必要になってくるので、《準備編》でソーラーポンプの紹介をしている中で「水量調整ができるものが良い」とお伝えしたわけです。この調整のために、何度も手水鉢をのけたり、雨水升の蓋を開けたりと大変かもしれませんが、気持ちの良い水音を聞くためなのでがんばってください!
水量も無事調整できたら、雨水升の蓋の上に、格子の穴よりも大きい丸めの石をたくさん置いて、蹲の「海」をつくって出来上がりです!
蹲には、「前石」「手燭石」「湯桶石」などといった役石を配置する、いわゆる石組みの基本形があります。本格的な蹲にする場合は、ぜひ石組みにもこだわってみてください!
⇒つくばいの構成(Wikipedia)
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