苔園芸初心者におすすめの苔の種類 7選!
2016/03/05
こんにちは。苔人(こけびと)です。
今回は苔園芸でおすすめの苔をご紹介します。ここで言う苔園芸とは、苔を観賞や育成の対象として苔庭作りや盆栽、苔玉などに取り入れることを意味しています。
種類ごとの特色を理解した上で、目的に合う苔を選ぶようにしましょう。
おすすめする選定基準
今回おすすめする苔の選定基準は、下記3点です。
入手しやすいこと
人工生産もされているなど流通量があるものは、店舗やネット通販などで安価で入手できます。
長く苔園芸を楽しむには、必要になった時に必要なだけ苔を購入できる方が安心ですよね。
「情報がある」
研究や実践に基づいた管理方法などの情報が容易に入手できることも重要です。
特に苔は種類によって植付に適した環境や管理の仕方が異なります。苔園芸が初めての方は、自己流で失敗しないために管理する苔の育て方を参考にできる情報源を見つけておきましょう。
「人の生活環境の中で育てられる」
民家の庭や人里近い山などに自生している苔であれば、庭などに定着させ、繁殖させることの敷居が下がります。
深い森林の中や標高の高いところに自生する苔は、自宅でその環境を再現しにくいのでおすすめしません。(積極的に設備投資をして人工的に環境をつくれるなら別ですが)
苔園芸でおすすめの種類
写真付きでおすすめの苔をご紹介します。
おすすめの苔その1 杉苔(スギゴケ)
和風庭園・苔庭の王様
日本人が苔を連想する時、スギゴケは間違いなく1位、2位にはランクインするでしょう。
スギゴケはお寺や旧家の庭でよく見られます。身近な苔の中では大型な部類の苔です。名前の通り杉のような葉とはっきりとした茎を持ち、 上へ上へと成長する性質があります。ボリューム感がでるので、石組みによく合います。
スギゴケは1日の半分以上、特に午前中だけ日が当たるような半日陰から1日中日が当たる全日照でよく育ちます。スギゴケとして苔園芸で出回っているのはオオスギゴケとウマスギゴケで、性質もほぼ同じで素人目には区別がつきません。
苔庭を作る際にはスギゴケを、と憧れる人も多いのですが、一方で人工的に植え付けたスギゴケは1、2年と持たずに枯らしてしまうトラブルの多い苔の代表格でもあります。 それも流通量が多い故とも言えますが、スギゴケの苔庭で有名なお寺でも管理の行き届いているところでは数年に1度は張り替えを行っているそうです。
管理の難しさと言うよりかは、スギゴケが元気に育つ環境を作り出して維持するのが難しいのです。
それでもやはり苔庭の人気No.1は不動のポジション。スギゴケの失敗の少ない育て方は別記事にて紹介します。
スギゴケの主な用途:庭園
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おすすめの苔その2 這苔(ハイゴケ)
育てやすく増やしやすい
ハイゴケはほふく性の苔で、横へ横へと広がっていきます。性質は剛健で、繁殖スピードが比較的速く、半日陰〜日の良く当たる場所の草の根元などを好みます。土壌を選ばず岩やコンクリートの上でも繁殖が可能なほどなので、育てやすい苔です。
私の自宅の中庭では、日光が直接当たらない明るい日陰ですが、徒長気味ではあるものの旺盛に繁殖しました。
私が自宅のメインの庭(東側で半日陰)を苔庭にするにあたってまず採用したのがハイゴケです。少しでも早く苔庭にしたかったのが理由でした。ハイゴケを乾燥させて粉砕した通称『苔の種』を直接蒔く『蒔きゴケ法』という強硬手段に出ましたが、水やりにだけ注意したところ1年程度でそれなりに様になりました。市販されているシート状の苔を貼る『貼りゴケ法』であればすぐに見栄えのする苔庭になるのですが、予算の関係で手間と時間のかかる蒔きゴケ法にしました。。。
また、苔の多くは日照の加減で色が、日光があまり当たらない場所では濃い緑に、日光がよく当たる場所ほど黄緑色になります。ハイゴケも、日光のよくあたるところでは明るい黄緑色になります。
ハイゴケの主な用途:庭園、苔玉、盆景、アクアテラリウム
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おすすめの苔その3 砂苔(スナゴケ)
抜群の環境適応能力!
全日照でも耐え、ハイゴケ同様土壌を選ばない性質の強い苔です。私が個人的に大好きな苔でもあります。
上から見ると星のように広がる葉をつけ、2〜3cm位の高さの密度の高いコロニーを形成します。
繁殖力もあるので蒔きゴケでも増やしやすく、私は自宅のメインの庭で全日照の場所に貼りゴケと蒔きゴケのハイブリッドで植えつけたところ、降雨だけでもきちんと定着してくれました。
スナゴケの主な用途:庭園、盆景など
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おすすめの苔その4 髢文字苔(カモジゴケ)
年中緑色なのが魅力
カモジゴケは森林の中の倒木や岩の上でよく見かける、ビロードの様な毛並み(葉並み?)が特徴で、年中緑色を保つため緑の少ない冬期のモスグリーンは重宝します。半日蔭を好み、どちらかというと日光が極端に当たらない環境でその美しさを発揮します。
日照にさえ気をつければ、多少の乾燥にも耐えるので雨が当たる環境であれば水やりも頻繁にやる必要もありません。繁殖力もあるので育てやすい苔と言えますね。
以前は、苔園において「シッポゴケ」と言えばカモジゴケのことを指していたようですが、近年はカモジゴケとシッポゴケは別に扱われているようです。苔庭では樹木や岩の足元などの直接日光が当たらないところに配置したり、屋内でも水やりの管理をすればテラリウムなどにも積極的に採用していいでしょう。
ちなみに私は、自宅の中庭でハイゴケと合わせて、スギゴケ、カモジゴケの3種の『苔の種』を同時に蒔きましたが、ハイゴケの繁殖力が圧倒的に上回りカモジゴケはほとんどいつの間にかほとんど無くなってしまいました。
逆にスギゴケは1年ほどはほとんど目立たなかったものの、ハイゴケの中から徐々に頭を出すようになり、コロニーを形成しつつあります。
カモジゴケの主な用途:庭園、盆栽、盆景、テラリウムなど
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おすすめの苔その5 細葉翁苔(ホソバオキナゴケ)
マットな質感と、ふっくらもこもこが魅力の盆栽のお供
京都で「苔寺」として有名な世界文化遺産でもある西方寺で、長い年月かけて苔むした鮮やかなホソバオキナゴケを鑑賞することができます。西方寺には120種ほどの苔が生息しているそうです。ホソバオキナゴケは針葉樹の根本付近や倒木などに、3~4cmの厚みのあるマット状になって群生しています。葉色は少し白みがかった緑色です。
ホソバオキナゴケは湿度が安定していて、直接日光が当たらない日蔭~明るい日蔭を好みます。発芽は早いのですが、生長は遅いので蒔きゴケ法で庭にまいて育てるには根気がいりそうです。苔園芸ではある程度生長したものを、盆栽や苔盆景によく使用します。丸くコロニーを形成したホソバオキナゴケは別名「饅頭苔」と言われるように饅頭そっくり。密で厚みのあるコロニーを形成する分、蒸れを起こしやすいので過剰な水やりは禁物です。
同じシラガゴケ属の「アラハシラガゴケ」も、苔園芸ではメジャーな苔です。「山苔(山ゴケ)」と呼ばれるものはアラハシラガゴケであることが多く、ホソバオキナゴケとの違いは葉の形状で、ホソバ~は葉先に丸みがあり、アラハ~は尖り気味です。
ホソバオキナゴケの主な用途:庭園、盆栽、苔玉、盆景、テラリウムなど
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おすすめの苔その6 羽根羊苔(ハネヒツジゴケ)
ハイゴケ同様、苔玉素材におすすめ!
私の自宅のまわりは田んぼが多いのですが、あぜ道の斜面にハネヒツジゴケが群生をつくっています。別名を「ツヤハイゴケ」と言い、ハイゴケのようにほふく性があり横へ展開していく苔ですが、ハイゴケほど厚みがありません。日光が多少当たる半日蔭~明るい日蔭くらいが最適で、日光がよく当たる環境では黄緑色っぽくところなんかはハイゴケとよく似ていますね。極端に乾燥させなければ、管理も比較的容易です。褐色が目立ってきたら乾燥のサインです。
ハネヒツジゴケの主な用途:庭園、苔玉、テラリウムなど
おすすめの苔その7 筆苔(フデゴケ)
深い緑に癒される
名前の通り筆のような形状をしていて、緑色が美しい苔です。カモジゴケ同様シッポゴケ科に属します。明るめの半日蔭くらいがベストですが、湿度をある程度保てれば日向での管理も可能です。
フデゴケの主な用途:庭園、盆栽、盆景、テラリウムなど
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