原糸体(げんしたい/genshitai)-苔の百科事典Mosspedia(モスぺディア)
2016/03/05
苔好きの苔好きによる苔好きのための苔の百科事典「モスペディア」。ためになるかならないかはあなた次第…。
苔に関する用語を、苔人(こけびと)流に解説しています。解説に間違いがあったらごめんなさい。
原糸体(げんしたい)とは
平たく言うと、苔の胎児。空気中に放たれた胞子が土壌などに着床した後、環境が適合すればまず最初に糸状の原糸体を出す。原糸体から芽(赤ちゃん)が生まれ、ここでやっと発芽と言える。よく住宅の基礎などのコンクリート部分が、徐々に緑色になっているのを見かけたことはないだろうか。あの緑色がじわーっと広がってきているのがまさに苔の原糸体であり、順調にいけば原糸体の上から苔の芽が出てくる。耳をすますと産声が聞こえる(超苔好き人間にだけ)。
かわいそうなことに、多くの苔では芽の生長と共に原糸体はやがて消えてなくなってしまう。コンクリートが多少緑色になっても「汚い」なんて言わずに、あたたかい目で見守ってほしいものである。そもそも苔は汚いものではないし、人体に害もない。縁あってここにアクセスしてきたあなたがもし、緑色になってきたコンクリートの苔の駆除を考えていたとしたら、この記事を読んで思いとどまってくれることを切に願う。
お探しの情報へはサイトマップから!
|
|