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本格的な夏を迎える前に…苔の暑さ対策について

      2016/03/05

 
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梅雨が明けるといよいよ本格的な夏が到来し、苔にとっても厳しい季節がやってきます。苔の暑さ対策とは基本的には直射日光対策となりますが、暑さ対策をするしないについては管理する人の自由であり、必ずしも対策を施さなければならないものだとは個人的には考えていません。私自身は植えつけた後はあまり過保護にしない主義なので、暑さ対策はあまりしません。そもそも暑さ対策が必要なケースというのは、人工的に苔を植えつける際、日照の条件がその苔本来の好みの条件よりも厳しい(日光がよくあたる)環境を選んでしまっているからではないでしょうか。例えば、苔庭の王様の杉苔は半日蔭を好みますが、全日照でも育てられないものではなく、全日照の庭に植えつけられているケースはとても多いものです。とは言え、苔庭を人工的につくるにあたって、全てが全て苔にとっての最良の環境に植えつけることもできないのも事実です。景観を優先することもあるでしょう。今回は、苔の暑さ対策をなぜ行うのか、どのように行うのかについてです。

お寺やお屋敷の苔庭で夏の暑さ対策が施される理由

人間にとっても滅入るような、夏の灼熱の日光。帽子をかぶったり、日陰に入ったり、プールや海に入ったりと人間であれば自分の意思で暑さをしのぐことが可能です。地面に張り付いて動かない苔は、「暑い!熱い!」と思いながらもじっとその場で耐えることしかできません。
苔が夏の直射日光に晒されることで赤っぽく変色することがあります。苔は簡単には枯れてしまわない植物ですが、苔を観賞の対象とする苔庭においてこの変色は景観を損ねる要因となります。この、苔が変色する理由は主に「乾燥」と「蒸れ」によるものと考えられます。「乾燥」と「蒸れ」というと矛盾をするもののようですが、この矛盾することが夏には発生するのです。
●乾燥
「乾燥」はなんとなく想像がつくかと思いますが、夏の強烈な日差しによって土壌の水分が蒸発します。そのような日が数日続けば土中の水分も飛んでしまい、乾燥した日々が続きます。全日照を好むスナゴケなどは乾燥にとても強く、晴天が続いてカラっからになっても雨が一度降ればすぐに復活しますが、半日蔭などを好む苔の中にはそれほど乾燥に強くないものも多く、数時間当たる日光による乾燥が負担になる場合があります。
●蒸れ
次に「蒸れ」ですが、文字通り苔のコロニー内の水分が日光の熱によってお湯のようになり蒸れてしまうことです。夏場は夕立など、晴れていたのに突然雨が降ることが多々あります。夕方の日の入り前ならいいのですが、昼間でも発達した積乱雲が通り雨をもたらします。雨が止んだら、何事もなかったかのようにまた晴天になる。。。これが蒸れを引き起こします。もうお分かりかと思いますが、一時的な雨によって水を含んだ苔はその状態で太陽の強烈な光を浴びることになります。蒸れと同時に、水分を含んで広げてしまった葉が日光によって葉やけを起こしてしまいます。

苔の暑さ対策の方法

では、一般的によく行われている苔の暑さ対策を2つご紹介します。

日避けをつくり、直射日光が苔にあたらないようにする

一般の自宅ではやや大がかりになりますが、寒冷紗(かんれいしゃ)や遮光ネットなどを用いて影をつくります。大きな苔庭があり、丁寧に管理されているような場所ではよく見られる光景です。
ポールや杭をたて、苔庭の1m~2mくらいの高さのところに寒冷紗などが張られます。風通りを確保しながら、直射日光を防ぐ非常に合理的な方法です。
初期費用と設置の手間がかかる上、強風の吹く日などはたたむ必要があったり、何より見た目があまりよくないため私はこの方法で暑さ対策をしたことがありません。私は寒冷紗を張った景観の悪さより、多少の変色の景観の悪さの方がマシだと考えているからです。夏場変色したとしても、適切な水やりなどの管理ができていれば秋にはまたきれいなモスグリーンを取り戻せるからです。

目土を入れて、苔の根元の乾燥を和らげる

根本的な解決にはなりませんし、「蒸れ」への対策にはなりませんが、やらないよりやった方が良いかもしれません。私は新芽の発芽促進も兼ねて春先に目土入れを行いますが、夏場のゲリラ豪雨でよく表土が流されることがあるので、何度が目土入れをすることがあります。目土を入れることで苔を日光から守り、土壌の水はけを良くして新芽の発芽を促すことができます。
杉苔の場合、コロニーが密になるように追い蒔き(苔の種を後から蒔くこと)をしますが、追い蒔きと同時に目土をしても良いかもしれません。

今年、私は自宅の杉苔ゾーンに試験的にスナゴケをほぐしたものを蒔き、ピートモスで軽く目土入れをすることにしました。半日蔭の場所ですが、午後から日が当たり、西日が強烈なので杉苔が育ちにくく、ところどころはげかけていました。杉苔とハイゴケの共存は試したことがありますが、スナゴケと一緒に育てたらどうなるか見てみようと思います。
▼スナゴケを蒔き、ピートモスを上からかぶせたところ(散水前)
※クリックで拡大
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苔の暑さ対策は必ずしも必要ありません

冒頭でもお伝えしましたが、よほど変色がひどくない限り自宅の苔庭で過保護に暑さ対策をすることもない、というのが私の考えです。それよりも苔の植えつけ場所を適切に選んであげるようにする方が何倍も大切です。それと、夏場は特に日の当たらない時間での水やりを心掛けることが大切で、早朝と日の暮れ時、あるいは一日1回しかできない時は夕方にたっぷりと水をあげましょう。

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